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今回は秋冬の時期にお勧めの生地をご紹介します。「フランネルの代名詞」として知られるフォックスブラザーズのクラッシックフランネルです。

1772年にイングランド南西部のサマセットで創設され、古くは英国ウィンザー公(エドワード8世)や、ウィンストン・チャーチル、ケーリー・グラントなど、名だたる著名人にも愛されてきました。

370g以上と肉厚でありながら大変しなやかで、着れば着るほど体に馴染んでくる生地です。また色味も大変温かみがあり、素晴らしい風合いを持ちます。

男性なら「一度は仕立てたい」と思える、まさに憧れのスーツ生地と言えるでしょう。

生涯を共にする1着をぜひDOR’CASでお仕立て下さい。


Fox Brothers CLASSIC FLANNEL ¥222,000(税 OP込)

少し前の話になりますが、とある仕立て職人さん(以下 Nさん)のご依頼を受けて、トラウザースとウエストコートを縫わせて頂きました。本来はNさんご自身が三揃一式を縫い上げる予定でしたが、ジャケットを縫い終えた時点で体調の問題により仕事が続けられなくなった為、私が残りを引き継いだ形です。


これまでNさんと直接の面識はなかったのですが、私の師匠の紹介で今回初めて仕事をさせて頂きました。Nさんは「現代の名工」や「黄綬褒章」を受章されている大変素晴らしい職人さんです。私にとっては大先輩に当たりますが、ご自分の子供のような年齢の私に対してとても謙虚で穏やかに接して下さいました。体調が思わしくなく、きっと余裕もない中だったと想像しますが、技術者としてだけでなくその人柄に接することによりNさんへの敬意が一層深まりました。


大先輩の仕事を引き継ぐに当たり多少の緊張感もありましたが、一生懸命仕事をさせて頂きました。

そんな折、Nさんの息子さんから電話がありNさんが亡くなったことを知りました。体調が良くないことは知っていましたが、思いもよらない悲報に心が痛みました。納品の際にはお店に直接伺ってまた色々とお話を聞けるのを楽しみにしていましたが、私のスケジュールの都合により、生前にお届けできなかったことが悔やまれます。きっと色々と惜しみなく教えて下さったのだろうと思います。

どの世界でも人材不足は大きな問題となっていますが、私たちテーラーにとっても同様です。そんな中また一人「名人」と呼ばれる素晴らしい職人さんを失ったことは残念でなりません。
しかしそれと同時に、そんな名人の最後の作品に携われたことを誇りに思います。

素晴らしい機会を頂けたことへの感謝と共に、ご遺族の皆様の悲しみが少しでも癒されるようお祈りしております。

ドルカスではオーダースーツのご注文に慣れた方は勿論、初めての方でもお求めし易いように一部の生地は¥69,000 (税、OP込) にてご提供しております。特別価格のご提供となりますが、仕立て上がりまでの工程は他の価格帯と全く変わりません。量販店と同価格でオーダースーツの素晴らしさを体験して頂ければ嬉しく思います。
お一人お一人にしっかりと時間をかけて対応させて頂くため、ご注文は予約制にて承っております。


ご予約はお電話、DM、ラインでどうぞ。
公式ライン → @dorcas.mt

事情により11/14(月) から 11/19(土) まで休業いたします。
期間中は電話対応やメッセージの返信ができません。
ご迷惑をおかけしますが、どうぞよろしくお願い致します。


※完全予約制となっております。
ご予約はDM、ライン、メールでどうぞ。
公式ライン → @dorcas.mt

ドルカスではレディースシャツのお仕立ても承っております。
ジャケットやコートなどのいわゆる「アウター」に比べて、「シャツ」に関してはそのデザインやサイズ感への関心が低いかも知れません。
とは言え肩幅・胸まわり・ウエスト・袖丈など自分の身体に合ったシャツは、それ一枚だけでも見る人を引き付ける魅力があります。
豊富な生地の中から上質でオリジナルな一着をお選び下さい。襟やカフのデザイン、ボタンや刺繍などを選ぶことにより「あなただけの」シャツをお仕立ていただけます。


レディースオーダーシャツ ¥11,000〜(税別)


今回はお求めやすい高機能生地のご紹介です。
こちらの生地はもともと清涼感のある春夏物ですが、特殊な加工により抗菌・防臭に加えてUVカットの特徴があるため、これからの季節にちょうど良い一着です。
お値段もスーツ上下¥66,000(税込)とお求めやすい価格となっております。
オーダースーツが初めての方や、当店を初めてご利用いただく方にもお勧めです。


※現在は品切れとなりました。


20年ほど前、今は廃業してしまった部材屋の倉庫で見つけた、埃をかぶったミシン。
やはり廃業したどこかのテーラーから譲り受けた物らしい。
とても古い物だったが、今でもDOR'CASの小さなワークショップで現役だ。
このミシン、人と一緒で冬場は冷えて調子が出ない。 
だから朝はしばらくライトを照らして身体を温める。